心理学と脳科学や広義の認知科学の研究拠点 を基盤とした「心の先端研究のためのネットワーク」を整備し、文理連携によって、心の はたらきとその神経基盤、進化基盤、及び社会基盤を解明することを目的としています。
TOPICS
   
【イベント告知】
第19回実験社会科学カンファレンス
実験社会科学カンファレンスとは、実験を通じて広範な社会科学領域の連携を図る目的の会議で、今年で19回めを迎えます。毎回、実験経済学、行動経済学、社会心理学、実験政治学、数理生物学、脳科学などの研究者が集い、異分野交流的な活発な議論が行われます。下記のURLより参加登録(無料)ができます。奮ってご参加いただけると幸いです。
expss2015.tatsuyakameda.com
日時:2015年11月28日(土)・29日(日)
場所:東京大学本郷キャンパス
共催: 科学研究費・新学術領域研究「共感性の進化・神経基盤」
課題設定による先導的人文学・社会科学研究推進事業(領域開拓プログラム)「”社会価値”に関する規範的・倫理的判断のメカニズムとその認知・神経科学的基盤の解明」
協賛: 日本学術会議・実験社会科学分科会
東京大学こころの多様性と適応の統合的研究機構(UTIDAHM)
心の先端研究のための連携拠点(WISH)
詳細は以下からダウンロード下さい。
   
【イベント告知】
「行動生物学サイエンスカフェ2015-行動生物学への誘い-」
日時:2015年11月22日(日)17:00~19:00
場所:東京大学駒場キャンパス3号館113教室
主催:日本学術会議行動生物学分科会
共催:日本動物心理学会、心の先端研究のための連携研究拠点構築(WISH)、 東京大学こころの多様性と適応の統合的研究機構、東京大学進化認知科学研究センター
詳細は以下からダウンロード下さい。
   
2015.10.13
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2015.10.09
ホームページを立ち上げました。


計画の概要 「心の先端研究のためのネットワーク」を整備し、心の働きとその認知・神経基盤、発達基盤、社会基盤、及び進化基盤を解明する。人間は他者とのやりとりの中で文化を形成し、社会的な価値・規範を作り、「現在・ここ・自分」を超えた「未来・あちら・他者」に対する展望や共感をもつことができる希有な動物である。こうした、他の生物種には見られない、ヒトを特徴づける「高度の社会的知性」、すなわち、他者の心を想像し、理解し、協力し、互恵的にふるまう心、自分が置かれている状況を知覚し行動を柔軟に調整する高い可塑性をもつ「つながる心」を科学的に解明するためには、文理連携の学際研究が必要だ。そこで実験環境やデータべースを遠隔地から共有しつつ多数の研究者 者が参画し、他者とのきずなの中で作られ保たれる心について日本独自の先端研究を推進する。具体的には、ヒト、チンパンジー、ボノボのヒト科3種やそれ以外の動物を対象にした社会的知性の比較認知・発達研究を行うと共に、複数MRIを結んだ脳活動の並行記録法を確立し、社会交渉課題における脳科学的知見を理論モデルと接合する。また、認知発達ロボティックスの観点から「高度の社会的知性」の設計原理について検討する。こうした成果を大規模データベースに統合し、ビッグデータの解析手法を用いて、乳児期から老年期に至る人間のライフスパン全体における心の発達過程や発達障害についての詳細な理解を得る。心の包括的な理解に資する非侵襲の必須装置(MRI等)を整備し、若手研究者を雇用し、客員交流制度を整える。

学術的な意義 心理学・認知科学、発達科学、脳科学、実験社会科学のみならず、日本が世界をリードする霊長類学、さらに認知発達ロボティックスをも有機的に統合した「心の先端研究」拠点の構築により、これまで人文社会科学の各分野において個別的に探求されていた「ヒトはなぜ、どのように人間的であるのか」という極めて根源的な問いに対し、サイエンスの側から統合的にアプローチする日本発のユニークな学問領域が創成される。人間の認知発達・社会・脳科学研究拠点と3つの霊長類研究施設を結ぶ遠隔リアルタイムの比較認知科学実験や、複数MRIの並行記録による社会脳研究、ロボットなどの人工物を介した構成的心理・行動実験、心とゲノムをつなぐ個体情報を網羅した大規模データベースの開発は、本計画独自の世界に先駆けた研究手法である。これによって共感、信頼、公正、互恵、協力など、人間社会の基盤を構成する心のはたらきを解明し、コミュニケーションや言語を含む、ヒトを特徴づける「つながる心」の解明が期待できる。さらに、最先端の科学的手法で得られた知見を、実験室や現場で蓄積してきた莫大な心理学的知見と融合させることで、うつ、ひきこもり、いじめ、不登校、感情暴発、発達障害、乳幼児虐待、高齢化と精神的健康といった現代社会が直面する喫緊の課題の解決に資する基礎と応用を有機的につないだ心の先端科学の確立が期待できる。また、経済学を始めとする社会科学と密接に連携しつつ心の先端研究を推進することで、科学的人間理解に基づく社会制度の設計に資することができる。
主な実施機関と実行組織 東京大学・進化認知科学研究センター、 京都大学・心の先端研究ユニット、 北海道大学・社会科学実験研究センター、 大阪大学・未来戦略機構認知脳システム学研究部門、 玉川大学・応用脳科学研究センター(米国カリフォルニア工科大学との国際連携)、 慶應義塾大学・人間知性研究センター(慶應大と理化学研究所の共同構成)、 自然科学研究機構・生理学研究所(自然科学研究機構内の領域融合センターを含む) 東京大学と京都大学をメタ拠点として、上記の心理学・認知科学、脳科学、実験社会科学、認知発達ロボティックスの7先端機関がそれぞれハブ拠点として、心の先端研究に関する国内外のほかの研究機関(NTTコミュニケーション科学基礎研究所人間情報研究部、熊本大学・心の可塑性研究ユニット、California Institute of Technology・Center for Social Decision-Makingなど)を結びつける、オールジャパン体制の先鋭なWEB型組織を構成する。
社会的価値 心理学・認知科学・発達科学・ロボティックス・霊長類学・進化学・脳科学・実験社会科学の文理連携により「社会的きずな」を作るヒト知性の本質を解明するというWISH計画は、国際的にも極めて野心的な試みである。同様の観点からヒト知性に迫ろうとする包括的計画は、未だ世界のどこにも存在せず、我が国が世界をリードする日本発の心の先端科学が確立できる。また、WISH事業は、いじめやひきこもり、高ストレスによるうつ病や自殺の多発などの、現代社会が抱える心をめぐる社会病理の解決に向けて、最先端の科学的知見に基づく提言を行うことができる。同時に、経済学・法学・政治学を含む社会科学領域に対し「科学的証拠に基づく人間モデル」を提供することで、経済格差や貧困を含む喫緊の多様なマクロ問題の解決を目指した社会制度の設計に貢献することができる。同時に、サイエンスに依拠した人間モデルの普及・教育活動を通じて、国民の人間・社会科学リテラシーが大幅に向上し、社会的な問題解決や合意のための有効な知的土壌の醸成が期待できる。
これまでの進捗状況 日本学術会議の「心の先端研究と心理学専門教育」分科会から生まれた本WISH事業は、第20期発足と同時に活動を始めた。21世紀COE(6件)とそれに続くグローバルCOE(5件)の心理学・認知科学分野の事業代表者を糾合し、日本学術会議「心理学・教育学」分野別委員会からの助言も得て、コミュニティの強力な支援のもと、心の先端研究を推進する連携拠点(WISH)構築について検討してきた。WISH事業を構成する7拠点の代表者はいずれもこの分科会の中核メンバーとして今日まで7年半にわたる連携活動を積み重ねてきており、本計画においても、分科会メンバー(現在26名)と密接に協力しながら国内WEB展開を行う。同時に、社会心理学・経済学・法学・政治学の研究者が協同する学術会議「実験社会科学」分科会も本WISH事業を強力に支持している。なお、文部科学省の最先端研究基盤事業採択14件のうち、唯一の人文・社会系の最先端研究基盤事業としてWISH事業(平成22-24年度)が認定され、措置された14億円による設備面での初期整備が一部行われると共に、平成24年度補正予算においてもMRI装置整備のための6億円の追加投資がなされた。そうしたインフラ設備については事業実施WGを設けて心の先端研究を推進している。